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こんな悩みが解決します。
- 浄水器のフィルターカートリッジって何が違うの?
- メーカーによって違いはあるの?
- 中空糸膜フィルターは危険なの?
家庭用の浄水器で重要な要素の一つでもあるフィルターカートリッジ。
このフィルターカートリッジの中身が「ろ過材(以下ろ材)」と呼ばれるものです。
実際に水を濾過するのはこのろ材です。
除去したい物質に合わせて組み合わせていきます。
ろ材には様々な種類がありますが、家庭用の浄水器でよく使用されている5種類のろ材に絞って解説していきます。

なんとなくでもわかれば浄水器選びで役に立ちますよ!
- 浄水器選びで大事なポイントがわかる。
- 目的にあったフィルターカートリッジがわかる。
- 2007年から水をキレイにする仕事をして15年
- 家庭用浄水器をプロ目線で調べてユーザー目線で実際に使い倒す人
- 専門知識を活かしてわかりやすく解説する人
浄水器のカートリッジの中身は、役割の違うろ材を層(そう)にして重ねた構造になっています。水道水が外側から順に通ることで、段階的にきれいになります。代表的な構成を断面で見てみましょう。
※構成は製品によって異なります。イオン交換樹脂やRO膜を加えたタイプもあります。
「どんな物質が取り除かれるの?」をキャラクターで楽しく見たい方は、こちらもどうぞ。
▶ 浄水器で除去できる物質キャラクター図鑑
「結局どのろ材が何を取ってくれるの?」を一目でわかるように、代表的な5種類のろ材を比較しました。基準は家庭用浄水器の試験規格JIS S 3201(除去対象17項目)と、近年注目されるPFASです。
| 主な除去対象 | 活性炭 | イオン交換樹脂 | 中空糸膜 | セラミック | RO膜 |
|---|---|---|---|---|---|
| 残留塩素・カルキ臭 | ○ | × | × | × | ◎ |
| トリハロメタン・有機溶剤・農薬 | ○ | × | × | × | ◎ |
| カビ臭(2-MIB) | ○ | × | × | × | ◎ |
| 溶解性鉛 | △ | ○ | × | × | ◎ |
| 硝酸性窒素・亜硝酸性窒素 | × | ○ | × | × | ◎ |
| サビ・濁り(微粒子) | △ | × | ○ | ○ | ◎ |
| 一般細菌・クリプトスポリジウム | × | × | ○ | ○ | ◎ |
| PFAS(PFOS・PFOA) | △ | × | × | × | ◎ |
| ミネラル分 | 残す | 一部交換 | 残す | 残す | 除去 |
凡例:◎ ほぼ完全に除去 ○ 除去できる △ 製品や構成により異なる(高性能ブロック活性炭やRO併用で対応) × 除去できない。表はろ材の一般的な特性を示すもので、特定製品の性能を保証するものではありません。実際の除去物質は各製品の品質表示をご確認ください。
補足:JIS17項目とPFASについて
家庭用浄水器の浄水能力は、試験規格JIS S 3201(2019年版)で定められた除去対象17項目を基準に表示されます。これに加え、浄水器協会の自主規格(JWPAS)でPFAS(有機フッ素化合物)が除去対象として評価されるようになりました。
PFASは2026年4月から、法的拘束力のある水質基準(PFOS・PFOA合算で50ng/L)へと位置づけが強化された注目物質です。しっかり除去したい場合は、PFAS除去をうたう高性能活性炭やRO膜搭載の製品が選択肢になります。くわしくは PFAS除去できる浄水器の選び方 をご覧ください。

全部を1種類で取るのは難しいので、市販の浄水器は「活性炭+中空糸膜」のように複数を組み合わせています。表で“弱点を補い合っている”のが見えてきますね。
ろ材は使い続けると性能が落ちます。寿命の決まり方はろ材ごとに違うので、5種類の目安を整理しました。
活性炭
目安蛇口直結 約2〜3か月/据え置き 約半年〜1年
吸着が飽和すると寿命。総ろ過水量で決まります。
イオン交換樹脂
目安ポット型で約2か月前後
交換容量に達すると寿命。やや短く、コストは高め。
中空糸膜
目安数か月〜1年
目詰まりで寿命(再生不可)。期限を過ぎると雑菌繁殖の原因に。
セラミック
目安長寿命(再生できるタイプも)
熱・薬品に強い。ただし詰まりやすいのが弱点。
RO膜(逆浸透膜)
目安1〜2年
長寿命。ただし前段のプレフィルター(活性炭など)は別に交換が必要。
目安は製品によって大きく変わります。正確な時期は各製品の「総ろ過水量」で確認を。交換を怠ると性能が落ち、雑菌繁殖の原因にもなります。

「安いから」だけで選ぶと、交換頻度が高くて結局割高…ということも。本体価格より“ろ材の交換コスト”で比べるのが失敗しないコツです。
選び方は 浄水器の種類と選び方 でも解説しています。

結論:正しく使えば、危険ではありません。
中空糸膜が「危険」と言われるのは、ろ材の特性が誤解されているからです。指定どおりに交換し、活性炭と組み合わせて使えば、安全に使えるろ材です。よくある3つの不安を、水処理のプロが解消します。
中空糸膜フィルターは三菱ケミカルクリンスイが有名です。
時は遡り1970年代……日本全体がオイルショックで苦境に立たされている中、三菱レイヨンは水や血液をろ過するための繊維を研究していました。
そんな時、発生したポリプロピレン繊維の欠陥品。調べてみると、糸の壁面に無数の孔があいていました。
当時の研究員・南俊輔は、欠陥品とされたポリプロピレン中空糸を『ろ過膜』として活用できないかと考え、研究を進めました。
そして開発された中空糸膜は、その後のさまざまな商品の礎となったのです。
引用元:三菱ケミカルクリンスイの歴史

元々は繊維の欠陥品だったんだ!
失敗は成功の母。発想の転換が生んだ技術なんですね。
マカロニやストローのように中心部が空洞になっているろ材。
外径が0.4μm、内径が0.2μmで壁面が0.1μmの孔がスポンジのように無数に空いているんです。
このろ材に外側から内側に向けて水が流れて色々な物質を濾過しています。
主にサビやアルミニウム等の粒子状の物質やクリプトスポリジウム等の細菌を濾過する機能がある。
① 長く交換しないと雑菌が増える?
ウワサ交換せずに使い続けると、内部に雑菌が繁殖することがある。
実際これはどのフィルターでも同じです。指定の時期に交換すれば問題ありません。
② ウイルスは通り抜ける?
ウワサウイルスのように小さい物質は、通り抜けることがある。
実際孔は約0.1μm。サビ・濁り・細菌・クリプトスポリジウムは除去できます。ウイルスは苦手ですが、日本の水道水は塩素で消毒済みなので、飲み水で問題になることはほぼありません。
③ 塩素や農薬は取れない?
ウワサ残留塩素・農薬など「水に溶けた物質」は除去できない。
実際そのとおりですが、それは活性炭の役割。だから多くの浄水器は「活性炭+中空糸膜」で弱点を補い合っています。
中空糸膜を使っていない浄水器もありますが、悪いわけではなく「目的の違い」です。
- 活性炭のみ:塩素・カルキ臭を取りたい人向け(サビ・細菌の除去は弱め)。
- RO膜搭載:水以外をほぼ通さない最上位。中空糸膜の役割もカバーするため、あえて使わない構成もある。
「入っていない=悪い」ではなく、何を取りたいかで選べばOKです。

「危険かどうか」より「何を除去できるか」で選ぶのが、失敗しないコツですよ。
交換時期さえ守れば、中空糸膜はとても頼れるろ材です。

家庭用浄水器で最もよく使用されているろ材。
水道水中に含まれている残留塩素等の分子状の物質を除去してくれる役割があります。
浄水器では木や竹に比べて質のいいヤシ殻から作られる活性炭を使用しています。
活性炭は水蒸気を吹き付けて焼き上げた炭で
通常の炭よりも微細な孔が開いているため、その孔に不純物を吸着することができます。
簡単に言えば「穴が沢山開いているから様々な不純物を溜め込めるよ」という感じ。
使っているうちにどんどん溜まっていって最終的には吸着ができなくなります。
それがろ材の寿命がきた、という言い方になるんですね。
なので活性炭が多く入っている浄水器はその分寿命も長くなり浄水出来る水量も増えます。
▼ 活性炭を活かしたおすすめ浄水器
活性炭をたっぷり使えるのは、フィルターが大きい据え置き型・アンダーシンク型。長持ちで塩素やカルキ臭をしっかり除去できます。

イオン交換樹脂は吸着イオンに優先順位がある。
溶解性鉛は優先順位が高いので元々吸着している無害なプラスイオンと交換されて吸着する。
軟水化する作用もある。
カチオンイオン樹脂
プラスイオンの溶解性鉛を除去する
- カチオンイオン樹脂
プラスイオンの溶解性鉛を除去する - アニオンイオン樹脂
マイナスイオンの亜硝酸性窒素、硝酸性窒素等を除去する。

浄水フィルターとイオン交換樹脂が入っているタイプですがはっきり言って安いと思います。
なんでこの値段なの・・・?あんまり口コミもないから人気ないのかな?
うちの蛇口には付けれないタイプだけどもし付けれたら買ってるかも・・・
▼ イオン交換樹脂タイプのおすすめ
イオン交換樹脂はブリタのポット型に使われています。カートリッジ(MAXTRA PRO)が活性炭とイオン交換樹脂を組み合わせており、手軽に始めたい方に人気です。

微細な穴が開いたセラミック。いわゆる粒状の陶器。
中空糸膜フィルターと同様でサビや細菌類の除去効果があります。
強みは熱や薬品を通しても変性しづらいです。
逆に弱みは表面積が中空糸膜フィルター程は広くできないので詰まりやすいのがネック
一長一短といった感じ。

最上位ろ材といっても過言ではありません。
水以外すべての物質を濾過する能力を持つ。
このフィルターを通って出てこれるのは水のみといった感じ。
海水を真水に変えるのにも使われていています。
取り扱いとしては高い圧力で流さないといけません。
そして孔が微細なので詰まりやすいというのがネックです。(性能が高いが故の弱点でもあり)
なので大きめの汚れや物質はプレフィルターで濾過する必要があります。

よくあるのは前段に活性炭フィルター+中空糸膜フィルターを通した後にRO膜を通す場合が多いですね。
RO膜をもっと知りたい人はこちら→【水処理のプロがわかりやすく解説】RO膜水(逆浸透膜水)とは?天然水との違いは?


