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「素粒水(そりゅうすい)って、本当に効果があるの?」
知り合いや自然食品店で勧められて、この記事にたどり着いた方が多いと思います。
こんにちは、水処理のプロのロカキヤです。
浴場やプールのろ過設備の営業・設計・保守を19年やっています。
家庭用の浄水器は売っていません。だからどのメーカーにも忖度なく書けます。
素粒水とは、大阪府の株式会社フリーサイエンスが販売する浄水器「ワンウォーターECO」を通した水のこと。
本体19,800円、カートリッジ代が年間19,800円かかります。
今回は「効果は本当にあるのか」を、メーカー公式の試験データと、根拠とされている特許の中身まで調べました。
結論から書きますね。
塩素を抜く効果は本当にある。PFOS・PFOAも第三者機関の試験データあり
味が良くなるのも本当。ただし塩素が抜けた結果で、他社の浄水器でも同じ
それ以外の効果(分子が細かくなる・還元力・抗酸化)は根拠が見つからなかった
根拠とされる特許2件の中身は、布の染色方法と鉱水を作る装置だった
メーカー自身が「表示内容と実機能には一部違いがある」と明記している
費用は5年で約118,800円。一般的な蛇口直結型の2〜4倍
※価格・仕様は2026年8月時点でメーカー公式および正規代理店の公開情報を確認したものです。最新情報は各販売ページでご確認ください。
いきなり「効果がある」「効果がない」と決めつけると、話がおかしくなります。
素粒水がうたう効果は、ひとつではないからです。
確かめられるものと、確かめようがないものが混ざっています。
そこで3つに分けました。
← 表は横にスクロールできます
| うたわれている効果 | プロの評価 | 判断の根拠 |
|---|---|---|
| ①塩素を取り除く | 確認できる | JIS試験結果あり。PFOS・PFOAも2024年に第三者機関で試験 |
| ②水の味が良くなる | 確認できる | ただし①の結果。活性炭を使う浄水器なら他社でも起きる |
| ③分子が細かくなる 還元力・浸透力・抗酸化 |
判断材料なし | 公式資料と特許の原文を確認したが、裏づけデータが見当たらない |
「判断材料なし」は「効果がない」という意味ではありません。あると言える根拠が公開されていない、という状態です。
これは疑う必要がありません。
ワンウォーターECOのフィルターには繊維活性炭が入っています。
活性炭は水道水の塩素を取り除くろ材で、どのメーカーの浄水器にも使われている定番の素材です。
メーカーも公式に「残留塩素の除去率80%」という試験結果を公表しています。
磁石を蛇口に巻きつけるだけの「活水器」とは、根本的に違う製品です。中身のある浄水器だと考えていいと思います。
「まろやかになった」「料理がおいしくなった」という口コミがたくさんあります。この実感も本物だと思います。
ただし理由ははっきりしていて、①の結果です。
水道水のカルキ臭の正体は塩素です。それが抜ければ、味も匂いも変わります。
活性炭を使った浄水器なら、どのメーカーでも同じことが起きます。
つまり「おいしくなった」ことは、素粒水ならではの効果を証明する材料にはなりません。
素粒水の説明では、こういった効果が語られます。
「水の分子が細かくなる」「還元力がある」「浸透力が高い」「抗酸化作用がある」。
これらについて、メーカーの公式資料と、根拠とされる特許の原文まで確認しました。
結果として、裏づけになるデータを見つけられませんでした。
「効果がない」と証明したわけではありません。
「あると言える根拠が公開されていない」というのが正確な言い方です。
判断材料がない以上、ここにお金を払う価値があるかは、ご自身で決めていただくしかありません。
素粒水が向いている人
塩素臭を取って味を良くしたい
カートリッジの交換忘れを防ぎたい
本体を2年ごとに新品にしたい
費用よりも使い続ける手軽さを優先したい
素粒水が向かない人
除去できる物質数で比べて選びたい
PFAS(PFOS・PFOA)対策を最優先したい
ランニングコストを抑えたい
定期購入の契約を結びたくない
「勧められたけど決めきれない」ときは
ご家庭の蛇口の形、使う水の量、気になっている物質。この3つが分かれば、必要な浄水器はかなり絞り込めます。売っていない立場だからこそ、メーカーに関係なく正直にお答えします。
LINEで無料相談してみる相談は無料です。
ここからは、なぜこの結論になったのかを説明していきます。
その前に、製品の基本情報を整理しておきますね。
販売元は株式会社フリーサイエンス(大阪府)です。
キッチンの蛇口に取り付けるワンウォーターECOと、浴室用のセラピーシャワーが主力。
ほかにシンク下に置くタイプ用のカートリッジもあります。
「素粒水」は装置の名前ではなく、通した水につけられたメーカー独自の呼び名です。
ここを混同しないようにしてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体(カートリッジ1個込) | 19,800円(税込) |
| カートリッジ定期交換 | 4,950円(税込)/1回 |
| 交換周期 | 3か月に1回が基本(1・2・3か月から選択可) |
| 年間ランニングコスト | 約19,800円(年4回交換の場合) |
| 5年間の総額目安 | 約118,800円 |
| 本体の交換 | 定期契約が続く限り2年ごとに無料(送料は自己負担) |
出典:株式会社フリーサイエンス公式カタログ、および楽天市場・正規代理店ページ(2026年8月時点)
交換周期は1か月・2か月・3か月から選びます。
上の年間19,800円は、いちばん長い3か月周期(年4本)で計算した金額です。
周期を短くすれば費用は増えます。
見落としやすいのが、カートリッジの定期交換契約が事実上の必須条件になっている点です。
楽天の正規代理店ページには「継続的にご使用いただくには定期購入が必須条件」と明記されています。申し込み時に口座振替の手続きがセットになります。
本体の無料交換制度もあります。ただし条件は「定期受付契約を2年間継続し、さらに2年間継続した場合」。
自動では交換されず申し込みが必要で、送料は自己負担です。カートリッジ送付を停止した期間があれば、その分だけ先延ばしになります。
条件はつきますが、他社にはない制度ではあります。
ここでは、確かめられる効果のほうを見ていきます。
メーカー公式の製品仕様に書かれている除去性能は、この一行だけです。
残留塩素除去能力:総ろ過水量2,500L、除去率80%、JIS S 3201試験結果
まず「80%」に不安を感じた方へ。これは8割しか取れないという意味ではありません。
JISのルールでは「除去率が80%まで下がる時点の水の量」を書くことになっています。
2,500Lまでは8割以上の性能を保てる、という読み方が正しいです。他社もまったく同じ書き方をしています。
引っかかるのは、そこではありません。
除去できる物質の数が書かれていないことです。
← 表は横にスクロールできます
| 製品 | 公表されている除去項目 | PFOS・PFOA |
|---|---|---|
| 素粒水 ワンウォーターECO | 残留塩素(JIS S 3201)※1 | 85.2%(2,500L時点・2024年試験) |
| パナソニック TK-NAS13D-W | 19物質 | 除去対応と表示 |
| きよまろスマート | 12物質 | 80%以上除去と表示 |
| クリンスイ CBシリーズ | 11+2物質 | モデルにより対応 |
※1 トリハロメタン・ダイオキシン類については、別途2000年実施の試験データが公開されています(本文で解説)。
各社の公表内容にもとづく整理です。試験規格や条件が完全に同一ではないため、単純な優劣の比較ではありません。
数が多ければ良い浄水器、というわけではありません。
ただ比べる材料が公開されているかどうかは、選ぶ側にとって大きな差になります。
メーカーは別ページで、試験結果を数値つきで公開しています。
データを隠していない点は評価できます。
内容はこうです。トリハロメタンは原水0.1ppmに対し、2,500L通したあとも0.002ppm。
ダイオキシン類も大きく減っています。
数字そのものは良好です。ただし試験日は2000年12月13日と書かれています。
26年前のデータですね。この間にJIS S 3201は2019年に改正され、試験の中身も見直されました。
新しい試験方法で測り直したデータは、公開情報の中に見つけられませんでした。
そしてもう一つ、プロとして引っかかる説明があります。
販売側の資料に、こんな趣旨の記述があるんです。
「他の浄水器と違い、水を通し続けても除去能力が落ちない。素粒水のエネルギー作用で分解が起きているから」
活性炭は、必ず「破過(はか)」します
浴場やプールの活性炭ろ過塔を設計するとき、私たちは吸着できる量と水が炭に触れる時間から、交換の周期を逆算します。活性炭は物質を吸いつけて捕まえるろ材なので、吸える量には必ず限界があるからです。
限界を超えると、それまで捕まえていた物質が急に出てくる。これを「破過」と呼びます。設計の仕事は、この破過が来る前に交換日を設定することです。
ですから「通水量を重ねても除去能力が落ちない」という説明は、活性炭の性質と噛み合いません。2,500Lまで数値が落ちていないのは、まだ破過の手前を測っているだけと考えるのが自然です。
これは素粒水の欠点という話ではありません。他社の浄水器もまったく同じ理屈で、交換時期が決められています。理由の説明の仕方に違和感がある、ということです。
2026年4月1日から、水道水のPFOS・PFOAが正式な水質基準になりました。
合算50ng/L以下という決まりです(環境省令、令和7年6月30日公布)。
いま浄水器を検討する理由として、いちばん多いテーマかもしれません。
ここは素粒水を正当に評価すべきところです。
フリーサイエンスは2024年、第三者の分析機関でろ過能力試験を実施しています。
1,250L通水した時点
原水 57ng/L → ろ過水 1ng/L未満 除去率98%以上
2,500L通水した時点(カートリッジ交換の目安)
原水 54ng/L → ろ過水 8ng/L 除去率85.2%
試験機関:株式会社兵庫分析センター(厚生労働大臣登録水質検査機関)
試験方法:JWPAS B.210準用/固相抽出-液体クロマトグラフ質量分析法
条件:ろ過流量4.0L/分、水温21℃、2,500Lまで連続通水
報告書番号 No.X2404220401(2024年5月16日発行)。原水は水道水を前処理したうえでPFOS・PFOAを規定濃度に調製したもので、浄水器協会の試験方法に沿った手順です。
2,500Lはカートリッジ交換の目安そのものです。交換直前でも85.2%を保っていた、という読み方になります。
ただし試験条件は確認しておいてください。
原水は姫路市の水道水をいったん活性炭と中空糸膜できれいにしたうえで、PFOS・PFOAを人工的に加えて濃度を作っています。
これは浄水器協会の試験方法に沿った標準的なやり方で、おかしなことではありません。
他社の「80%以上除去」も同じ枠組みの数字です。
つまり同じ土俵で比較できるということですね。
なお試験方法の欄は「JWPAS B.210準用」と書かれています。
協会の認証を受けたという意味ではなく、その試験方法を借りて測った、という意味です。
ここは正確に区別してください。
>>【2026年最新版】PFAS除去できる浄水器の選び方とおすすめ製品
ここからが本題です。
素粒水の説明には、必ず「特許技術」という言葉が出てきます。その特許が何を認めたものなのかを確認しました。
公式カタログには、こう書かれています。
特許技術 第1786552号による第2014335号を使用
この2つの番号を、特許庁のデータベースで照会しました。結果がこちらです。
← 表は横にスクロールできます
| 特許番号 | 発明の名称 | 権利の状態 |
|---|---|---|
| 第1786552号 1989年出願/1993年登録 |
活性化鉱水の製造方法およびその製造装置 | 2009年9月18日 消滅 (存続期間満了) |
| 第2014335号 1992年出願/1996年登録 |
繊維品類の染色方法 | 2012年5月10日 消滅 (年金不納による抹消) |
いずれも権利者は和歌山市の新紀産業株式会社。特許庁のデータベース(J-PlatPat)の登録情報にもとづく整理です(2026年8月時点)。
第2014335号は「繊維品類の染色方法」。 特殊な水で布を染めると、染料の乗りが良くなるという発明です。
第1786552号は「活性化鉱水の製造方法およびその製造装置」。 加圧した水を玄武岩などの石に24時間通し続けて、特殊な水を作る装置です。
カタログの「第1786552号による第2014335号」という書き方。
これは水を作る特許と、その水で布を染める特許の親子関係を指しています。
つまり2件とも、浄水性能を認めた特許ではありません。
水の分子構造が変わることを国が認めた、という性質のものでもないんです。
ここで大事な補足をひとつ。
特許は「効果がある」ことを保証する制度ではありません。
特許庁が審査するのは、これまでにない発明か(新規性)、簡単に思いつくものではないか(進歩性)といった、特許法で決められた条件です。
ただし、その審査で効果を実験して確かめ直すことはありません。「特許取得済み」は「国が効果を実証した」という意味ではないんです。ここは本当に誤解されやすいところです。
ちなみに2件とも、権利はすでに終わっています。第1786552号は2009年に、第2014335号は2012年に消滅しました。特許の有効期間は出願から20年。免許証と同じで期限があるんですね。
「水の分子が細かくなる」という説明には、実は測定データがあります。
同じ会社の別の特許に載っていました
処理前の水道水
17O-NMR 半値幅:148.2 Hz
活性処理した水
17O-NMR 半値幅:78.1 Hz
この数値の変化を「水の分子集団が小さくなった」と説明している
ただし公報自身は作用について「推定される」と記載
測定条件:測定核種17O、装置JNM-EX270、測定温度20℃(特許公報の記載による)
これは水の中の酸素を調べる測定方法で、グラフの幅が狭くなった=水が変わった、と説明されています。
数値そのものは実際に測られたものだと思います。問題は読み方です。
体温計にたとえると分かりやすいかもしれません。
数字が上がっていても、原因が風邪とは限りませんよね。
走った直後かもしれない。同じ数字でも、理由はひとつではないんです。
この測定値も同じでした。
1996年に発表された研究では、この数値の変化は水の中で起きる別の反応で説明できると結論づけられています。
水の分子の動きとは直接の関係がない、と。
さらにこの数値は、水が酸性かアルカリ性かでも変わることが分かっています。
つまり幅が狭くなったからといって、「分子が細かくなった」証拠にはならないんです。
ついでに言うと、水の分子が集まった状態が長く続くという考え方は、1969年の教科書の時点ですでに古い説とされています。
仮にまとまりができても、続く時間は1000億分の1秒ほど。
販売店の解説ページにも、正直な一文がありました。
現状水のクラスターを計測する方法は確立していませんので、逆説的な推測になります
測る方法がないことは、販売側も認めているわけです。
「還元力」の正体は、ろ材に書いてあります
ワンウォーターECOのろ材は、公式仕様に「繊維活性炭(銀不使用)、亜硫酸カルシウム、不織布」と記載されています。
この亜硫酸カルシウムが、水処理では定番の「還元剤」です。業務用の設備でも、残った塩素を打ち消したいときに還元剤を使います。塩素を化学的に中和するための、ごく標準的な薬剤です。
還元剤を通した水は、酸化還元電位(ORP)という数値が下がります。これは特別な現象ではなく、還元剤を入れれば必ず起きる化学変化です。測定器を当てれば誰でも確認できます。
つまり「還元力のある水になる」という説明は、エネルギーや素粒子を持ち出さなくても、ろ材の構成だけできちんと説明がつきます。私はこちらのほうが、よほど納得できる説明だと思っています。
公式の契約条項には、こんな一文があります。
取扱説明書に記載されている内容は家庭用品品質表示法(法令)に基づいて表記しております。「素粒水」の実機能とは一部表示の違いがありますのでご了承下さい
メーカーとしては、法令で表示する浄水性能とは別に独自の機能がある、という立場でしょう。
ただ、買う側の整理としては使えます。
JISなどの規格で数値が確認できる性能と、メーカー独自の理論から説明される機能。
この2つは別のものとして判断したほうがいい。
ボクは前者を購入判断の中心にします。
効果の話は以上です。
そのうえで「使ってみたい」と思った方に、契約前に確認してほしいことをまとめます。
本体19,800円だけを見て「意外と安い」と感じた方は、ここを確認してください。
カートリッジ4,950円を年4回で19,800円。本体と合わせると5年間でおよそ118,800円になります。
一般的な蛇口直結型なら、本体は3,000〜8,000円ほど。カートリッジ代は年4,000〜10,000円程度です(当ブログ調べ)。
5年で2〜4倍の差がつきます。
ここは契約前に必ず確認してください。公式の契約条項には、こう書かれています。
契約後1回目の定期送付と口座振替(自動引落)のみの解約はできません
つまり最低1回はカートリッジを受け取る必要があります。
2回目以降は、次回送付日の前月までに申請すれば解約できます。
窓口は販売店ではなく株式会社フリーサイエンス。
名義や口座の変更には60日ほどかかるとも記載されています。
一時停止の制度もありますが、最長6か月まで。
停止中は製品保証のサービスが使えず、後述の本体交換までの期間もその分だけ延びます。
塩素を抜いた水は、菌が増えやすくなります
水道水に塩素が入っているのは、蛇口に届くまで菌を増やさないためです。裏を返すと、塩素を抜いた瞬間からその守りはなくなります。
業務用の設備でも、塩素を抜いた水を流す配管は必ず微生物対策とセットで設計します。ここを軽く見ると、配管の内側にぬめりが出て、詰まりや異臭の原因になります。保守の現場で何度も見てきました。
フリーサイエンスも「衛生上の理由から、定期的な交換が必要」として3か月ごとの交換を求めています。これは水処理の原理どおりの、まっとうな運用です。
ただ、そうであれば「腐らない水」「4年間腐敗しない」といった販売側の表現とは、話が噛み合いません。汲み置きはせず、冷蔵で早めに使い切る。これが安全な使い方です。
公平のために書いておきます。
「4年間腐敗しない」という話には、メーカーが公開している検査データが実際にあります。
ペットボトルで4年間常温保存した素粒水を検査したもので、一般細菌42/ml(基準は100以下)、大腸菌は不検出。
全項目が水道の水質基準に適合しています。
データがある以上、「根拠のない話」と切り捨てるのは正確ではありません。
ただし、ここから言えることには限りがあります。
比べる相手がいないからです。 同じ条件で普通の浄水や水道水を4年保存したらどうなるか、が示されていません。
それがないと「素粒水だから保った」とは言えないんですね。
そして家庭での扱いはまったく別の話です。浄水した水は早めに使う。
これは家庭用品品質表示法にもとづく浄水器の注意表示でも求められている、基本の使い方です。
なお販売店や紹介サイトには、こうした表現も見られます。
「有害物質の除去率99%以上」「電磁波や農薬を分解、無害化」。
これらに対応する試験データは、メーカー公式の中には見当たりませんでした。
一般論として、日用品の広告で医薬品のような効果をうたう表現は薬機法の問題になり得ます。
根拠を示せない優良性の表示は、景品表示法の対象です。
判断材料にしてよい情報・してはいけない情報
使ってよい:メーカー公式の製品仕様(ろ材・除去性能・総ろ過水量)、試験成績書に記載された数値
参考程度:使用者の口コミ、味や使用感の感想
使わない:体調や病気への効果をうたう表現、出典のない除去率、「分解」「無害化」など検証方法が示されていない主張
これは素粒水に限った話ではありません。すべての浄水器・健康関連商品に共通する見分け方です。
「やっぱり違うかもしれない」と感じた方へ。目的別の選び方を整理しておきます。
蛇口直結型の主要3メーカー(クリンスイ・トレビーノ・パナソニック)は、除去物質数を公表しています。
本体は数千円から、カートリッジも年4,000〜10,000円程度。比べて選べることが最大の強みです。
>>クリンスイ/トレビーノ/パナ比較|蛇口直結型浄水器はどれがいい?
2026年4月の基準強化を受けて、PFOS・PFOAの除去率を公表する製品が増えました。数字で選べる分、納得感があります。
>>【2026年最新版】専門家が解説。PFAS除去できる浄水器の選び方。おすすめ製品を徹底解説。
水を電気分解する整水器という選択肢があります。
こちらは管理医療機器として認証されていて、使用目的・効果として胃腸症状の改善が認められています。
「還元」という言葉に惹かれたなら、まずこちらを見たほうが早いです。
ただし「還元水なら何でも健康に良い」という話ではありません。
認証された機器を、認められた範囲で評価する必要があります。
>>日本トリムとパナソニック整水器はどっち?プロが徹底比較【2026年】
結局どれを選べばいいか、迷っていませんか
浄水器は「高いほど良い」わけでも「物質数が多いほど良い」わけでもありません。ご家庭の水の使い方に合っているかどうかが全てです。判断に迷ったら、遠慮なく聞いてください。
LINEで無料相談してみる水処理歴19年。浄水器は売っていないので、正直にお答えします。
Q. 結局、素粒水に効果はあるんですか?
A. 塩素を取り除いて味を良くする効果は、実際にあります。ただしそれ以外の効果については、根拠になるデータを見つけられませんでした。「ない」と証明したのではなく、「あると言える材料が公開されていない」という状態です。
Q. 特許技術があるなら、効果は証明されているのでは?
A. 特許は効果を実験で確かめる制度ではありません。審査されるのは新しい工夫かどうかです。またカタログにある2件を照会しました。名称は「繊維品類の染色方法」と「活性化鉱水の製造方法およびその製造装置」。どちらも浄水性能を認めたものではありません。権利も2012年と2009年に消滅しています。
Q. 使っている人が「体調が良くなった」と言うのですが?
A. その方の実感を否定するつもりはありません。ただ、体調の変化には食事や睡眠など多くの要因が関わります。浄水器の効果として説明できるのは、公式の試験で確かめられた範囲までです。
Q. カートリッジの定期契約は解約できますか?
A. 解約や交換周期の変更はいつでも可能とされています。連絡先は株式会社フリーサイエンスです。契約前に手続き方法を確認しておくことをおすすめします。
Q. PFOS・PFOAは除去できますか?
A. メーカーは試験の実施を公開していますが、除去率の数値は本記事では確認できませんでした。PFAS対策を重視するなら、数値を公表している製品のほうが確実です。
Q. どんな蛇口にも取り付けられますか?
A. 蛇口の外径13〜24mmが対象です。センサー式やシャワー一体型など、取り付けできないものもあります。購入前に必ずご自宅の蛇口を確認してください。
素粒水の効果について、公式データと特許の中身をもとに検証してきました。
素粒水は活性炭と亜硫酸カルシウムを使った、実体のある浄水器
JIS表示は残留塩素のみ。ただしPFOS・PFOAは2,500L時点で85.2%除去
トリハロメタン等の試験データはあるが、実施は2000年
解約は契約後1回目のみ不可。最低1回は受け取る必要がある
「特許技術」2件の中身は染色方法と鉱水の製造装置。権利も消滅済み
根拠の17O-NMRは、クラスターではなくpHの影響を受ける指標
「還元力」はろ材の亜硫酸カルシウムで説明できる
定期交換契約が実質必須。5年で約118,800円
素粒水を使っている方を否定するつもりは、まったくありません。
塩素は実際に抜けますし、味が良くなった実感も本物だと思います。
ただ、本体19,800円と年間19,800円を払うかを決めるなら。
確かめられる効果と、そうでない話は分けて考えたほうがいい。それが私の意見です。
浄水器選びで迷ったら、いつでも相談してくださいね。
>>【失敗しない浄水器選び】プロがおすすめの浄水器を徹底比較
メーカー公式資料(株式会社フリーサイエンス)
商品カタログ ワンウォーターECO/商品カタログ セラピーシャワー/素粒水をもっと知りたい講座/売買契約条項/ECOだより(4年間常温保存した素粒水の水質検査結果)試験結果報告書 株式会社兵庫分析センター「PFOS及びPFOAろ過能力試験 試験結果報告書」No.X2404220401(受付2024年4月22日/発行2024年5月16日)
特許 特許第1786552号「活性化鉱水の製造方法およびその製造装置」/特許第2014335号「繊維品類の染色方法」(いずれも権利者:新紀産業株式会社。特許庁 特許情報プラットフォーム J-PlatPat の登録情報による)
学術文献 Yamanaka, Shimizu, Sugai, Mashimo, Journal of Chemical Engineering of Japan 29(3), 421-426 (1996)/Eisenberg & Kauzmann『水の構造と物性』みすず書房 (1975)
公的資料 環境省「水質基準に関する省令の一部を改正する省令」等の公布について(令和7年6月30日)/消費者庁「家庭用品品質表示法・浄水器」/特許庁「特許・実用新案審査基準」/一般社団法人 浄水器協会
