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整水器とは?浄水器との違い5つを水処理のプロが解説

整水器と浄水器の違い5つ

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「整水器って、高い浄水器のこと?」

調べていると、そう感じますよね。

結論から言うと、整水器は「浄水器+電気分解」の機器です。 水をきれいにする浄水器に電気分解機能をつけたもの。

ボクは浴場・プール用ろ過設備の営業・設計・保守を19年続けている水処理のプロです。

この記事を書いた人

ロカキヤ

水処理のプロ/浄水器レビューブログ「北のロカキヤ」運営者

  • 水処理業界19年以上の現役水処理技術者
  • 業務用ろ過設備の設計・施工・メンテナンスに従事
  • JIS規格・PFAS・ろ材構造をもとに製品を評価
  • メーカーに忖度せずメリット・デメリットを両方掲載
  • Webメディア監修・企業レビュー実績あり
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家庭用の浄水器・整水器の販売や施工には関わっていません。 だからこそ、特定メーカーに気を遣わずに書けます。

なお、筆者は整水器の実機を使っていません。 性能や仕様は、メーカーの公式資料と取扱説明書をもとにしています。

この記事の結論
●整水器は浄水器+電気分解の機器
●法律上は管理医療機器。認められている効能は「胃腸症状の改善」
●除去性能はカートリッジで決まり、電気分解とは関係ない
●水をきれいにするだけなら浄水器で十分

結論:整水器は「浄水器+電気分解」。水をきれいにするだけなら浄水器で足ります

まず違いを一覧にしました。 ポイントは「電気分解するかどうか」と「医療機器かどうか」の2つです。

項目 浄水器 整水器
仕組みろ過のみろ過+電気分解
法律上の扱い医療機器ではない管理医療機器
出る水浄水(ほぼ中性)アルカリイオン水・浄水・弱酸性水など
電源不要な機種が多い必要
排水出ない電気分解時に出る
本体価格数千円〜数万円〜10万円超

※本体価格は2026年11月1日時点の販売店価格を参考にした目安です。

浄水器の種類ごとの選び方は、こちらで解説しています。

>>【2026年】浄水器のおすすめをメーカー別にプロが徹底比較

目的が決まっている方はこちら

●「きれいな水」が目的なら浄水器から
●整水器を検討中なら機種の違いをチェック
浄水器の選び方を見る パナソニック整水器の解説を見る

整水器とは?仕組みを3ステップで

整水器は、正式には「アルカリイオン整水器」と呼ばれます。 JIS(日本産業規格)では「家庭用電解水生成器」という名前です。

中でやっていることは、次の3ステップだけです。

1
ろ過する
カートリッジでカルキ臭などを除去。ここは浄水器と同じ
▼
2
電気分解する
電解槽でマイナス側にアルカリ性、プラス側に酸性の水ができる
▼
3
使わない水は排水
アルカリイオン水を出すときは、酸性の水が排水ホースへ

①カートリッジでろ過する(ここは浄水器と同じ)

最初に、水道水をカートリッジに通します。 活性炭や中空糸膜(細かい穴の空いたストロー状の膜)で、カルキ臭などを取り除きます。

ここまでは浄水器とまったく同じ仕組みです。

②電解槽で電気分解し、アルカリ性と酸性の水に分ける

ろ過した水を「電解槽」に通し、電気を流します。 電解槽はプラスとマイナスの電極を、膜で仕切った部屋のことです。

マイナス側にアルカリ性の水、プラス側に酸性の水ができます。 飲用にするのは、マイナス側のアルカリ性の水です。

③使わない側の水は排水される

電気分解すると、2種類の水が同時にできます。 アルカリイオン水を出しているときは、酸性の水が排水ホースから捨てられます。

この「排水が出る」点は、浄水器にはない特徴です。 詳しくは後の「違い」の章で数字を出します。

整水器は法律上「管理医療機器」

ここが浄水器との一番大きな違いです。 整水器は、医薬品医療機器等法(旧・薬事法)で「管理医療機器」に分類されます。

たとえばパナソニックのTK-AS47は、仕様表に「機械器具83 医療用物質生成器」「管理医療機器」と明記されています。 浄水器は医療機器ではありません。

認められている効能は「胃腸症状の改善」

整水器で認められている効能・効果は、胃腸症状の改善です。 メーカーの取扱説明書では、中身を次のように説明しています。

効能・効果(取扱説明書の表記)

胃腸症状の改善

●胃もたれや胃の不快感をやわらげる
●胃腸の働きを助け、お通じを良好にする

出典:パナソニック アルカリイオン整水器 取扱説明書・公式サイト。医療機器として認められている範囲はここまでです。

1965年の承認と、1990年代の再検証

アルカリイオン整水器協議会の年表によると、流れは次のとおりです。

  • 1965年、薬事法のもとで医療用具として製造承認
  • 1992年、国民生活センターのテストなどで効果を疑問視する声
  • 1993年、厚生省(当時)が業界に科学的データを要求
  • 1999年、二重盲検法(飲む人も医師もどちらの水かわからない試験)による比較臨床試験の結果を発表

パナソニックも、この比較臨床試験の報告書が厚生労働省に提出されたと説明しています。

この記事で扱う範囲について

整水器の広告では、ほかにもいろいろな話を見かけます。 ただ、医療機器として認められている効能は「胃腸症状の改善」です。

この記事では、承認・認証された範囲の話だけを扱います。 それ以外の話は、承認された効能とは別のものとして読んでください。

浄水器との違い5つ

ここからは、具体的な違いを5つに分けて見ていきます。 比べやすいように、同じパナソニックの現行機で数字をそろえました。

項目 浄水器
TK-CJ24
整水器
TK-AS47
本体価格(税込)10,610円59,400円
除去対象物質19物質19物質
カートリッジ通水量2,000L12,000L(約2年)
電源ボタン電池AC100V(約80W)
排水なしあり(目安5:1)
設置蛇口に取付シンク横+水切換レバー

比較条件:パナソニック現行機。仕様はメーカー公表値(TK-AS47は水圧100kPa時、カートリッジは1日15L使用時の目安)。価格は2026年11月1日確認(TK-CJ24:ケーズデンキ、TK-AS47:エディオン)。時期・店舗で変わります。

①水の性質(pH)を変える

浄水器は、水道水から不純物を取り除くだけです。 出てくる水の性質は、ほぼ中性のまま変わりません。

整水器は電気分解でpHを変え、アルカリ性や酸性の水をつくります。 TK-AS47なら、アルカリ3段階・酸性1段階で切り替えられます(メーカー仕様)。

浄水モードもあるので、ろ過しただけの水も出せます。 浄水器でできることは整水器でもでき、その逆はできない関係です。

②法律上の「管理医療機器」である

整水器は医薬品医療機器等法の管理医療機器です。 効能・効果として「胃腸症状の改善」が認められています。

浄水器は医療機器ではありません。 医療上の効能・効果は認められていない機器です。

③飲み方に決まりがある

整水器でつくったアルカリイオン水には、メーカーが定めた飲み方の注意があります。 薬を飲むときには使わない、腎臓の病気がある人は飲まない、などです。

浄水器の水には、こうした医療機器としての注意はありません。 具体的な内容は、次の章で紹介します。

④電解槽という寿命のある部品がある

整水器の中心部品である電解槽には、使える時間の目安が決まっています。 TK-AS47では累積約850時間です(水の生成時間と洗浄時間の合計、メーカー仕様)。

浄水器で交換が必要なのは、基本的にカートリッジだけです。 整水器はカートリッジに加えて、電解槽の状態にも気を配る必要があります。

業務用ろ過設備の現場から

機能が増えるほど、手入れの手間も増える

業務用のろ過設備を設計するときは、目的に必要のない装置は付けないのが基本です。装置が1つ増えれば、そのぶん点検する箇所や交換する部品も増えるからです。
整水器も同じで、浄水器に電気分解の仕組み(電解槽や排水ホースなど)が加わっています。「きれいな水が飲めれば十分」という方にとっては、使わない機能のために費用と手間をかけることになります。

⑤電気分解にともなう排水が出る

TK-AS47の排水比率の目安は「5:1」です(水圧100kPa時、メーカー公表)。 出てくる水5に対して、1くらいが捨てられる計算です。

活性炭や中空糸膜を使う一般的な浄水器では、排水は出ません。 ※RO膜(逆浸透膜)式の浄水器も排水が出ますが、ろ過の仕組みによるもので理由が違います。

なお、TK-AS47は浄水モードのときは排水が止まる仕様です。 排水の扱いは機種ごとに違うので、仕様表の「排水カット」の項目を見てください。

使う前に知っておきたい注意点(メーカー取扱説明書より)

整水器は医療機器なので、飲み方にもルールがあります。 パナソニックの公式情報から、主なものを抜き出しました。

飲む前に確認
●薬はアルカリイオン水で飲まない(浄水を使う)
●腎不全・カリウム排せつ障害の方は飲まない
●治療中・持病のある方は使う前に医師に相談
●赤ちゃんのミルクは浄水で
●初めは弱いレベルで少量から。pH10以上は飲まない

出典:パナソニック「安全上のご注意」「アルカリイオン水(還元水素水)って?」。機種ごとの取扱説明書も確認してください。

アルカリイオン水で薬を飲まない

アルカリイオン水そのものが、効能を認められた水だからです。 薬を飲むときは「浄水」を使いましょう。

腎臓の病気がある人は飲んではいけません。持病がある人は医師に相談

腎不全やカリウムの排せつ障害がある方は、飲用しないよう書かれています。

治療中の方や持病のある方は、使う前に医師への相談が求められています。

赤ちゃんのミルクは「浄水」で

ミルクづくりには浄水を使うよう、メーカーが案内しています。 作り置きした水は、常温なら1日以内、冷蔵でも2日以内に使い切りましょう。

初めは弱いレベルから少量ずつ

初めての方は、いちばん弱いレベルでコップ1〜2杯から始めます。

2週間ほどかけて慣らし、少しずつpHを上げるのがメーカー推奨です。

飲用はpH9.5前後、1日0.5〜1Lが目安とされています。 pH10以上の水は、直接飲まないでください。

整水器が向く人・浄水器で十分な人

ここまでの内容を、判断しやすい形にまとめます。

整水器が向く人

●胃もたれやお通じなど、胃腸症状が気になっている
●水を多く使い、浄水も1台でまかないたい
●シンク横に置き場所とコンセントがある

浄水器で十分な人

●カルキ臭やPFASなどを減らしたいだけ
●初期費用を抑えたい
●置き場所やコンセントがない
●腎臓の病気などで飲用できない

整水器を検討している方は、機種ごとの違いをこちらで整理しています。

>>パナソニック整水器の口コミ・悪い評判は本当?プロが検証【2026】

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>>【2026年最新】パナソニック浄水器のおすすめは?蛇口直結型 全2モデルをプロが比較

よくある質問

Q. アルカリイオン水・電解水素水・還元水素水は同じものですか? A. 呼び方はメーカーによって違います。JISではいずれも「アルカリ性電解水」にあたります。パナソニックは、還元水素水はアルカリ性電解水と同じものだと注記しています。

Q. 整水器があれば浄水器はいりませんか? A. 整水器には浄水機能が付いているので、浄水器を別に用意する必要はありません。浄水モードに切り替えれば、ろ過しただけの水が出ます。

Q. 排水はもったいなくないですか? A. 電気分解する以上、排水はゼロになりません。TK-AS47の目安は5:1です。気になる方は、浄水モードで排水が止まる機種を選ぶと無駄を減らせます。

Q. 電気代はどのくらいかかりますか? A. TK-AS47の消費電力は約80W、待機時は約0.4Wです。TK-AS32の水道代・電気代・カートリッジ代を含む費用は、約2.7円/L(本体価格を除く)と公表されています。

まとめ

  • 整水器は「浄水器+電気分解」の機器で、法律上は管理医療機器
  • 認められている効能は「胃腸症状の改善」
  • 除去性能はカートリッジで決まり、電気分解とは関係ない
  • 浄水器との違いは、排水・電源・設置・本体価格・水の使い分けの5つ
  • 水をきれいにするだけなら、浄水器で十分

整水器は、目的がはっきりしている人には便利な機器です。 ただ「なんとなく体に良さそう」で選ぶには、初期費用も設置条件も重めです。 まずは自分の目的が「きれいな水」なのか「胃腸症状のケア」なのかを決めてから選びましょう。

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